(企画展)「沖縄戦 ~あの時の出来事、そして米軍統治~」展示資料紹介①
こちらのページでは、現在、企画展示室で開催中の「沖縄戦 ~あの時の出来事、そして米軍統治」の展示資料のご案内をいたします。
★今回の展示会は、常設展示室も使い、通常の企画展示よりも見ごたえ十分となっております。
今回の展示は、戦前の首里・那覇の様子から、戦時体制化、10・10空襲、戦時中、戦後、復帰、と時系列順に展示を行っています。
408点にのぼる展示資料から、一部の資料をご紹介いたします。
戦時中衣服・戦後の衣服
☞作品の見どころ ①
乙号国民服と袴(戦時中)
国民服とは、太平洋戦争中の男性の標準服です。
ジャケットは甲号と乙号があり、ズボンは袴と呼ばれました。
当館で展示しているのは乙号であり、主に青少年や官吏が着用するのが乙号とされています。
甲号との違いは背広型仕立てで襟は開襟専用で、胸と腰に4つのフラップ付きウェルトポケットがあります。
もう一方の甲号は、立折襟式開襟(小開)となっており、詰襟と開襟の両方で着ることができました。
こちらは主に一般民間人が着用したとされます。
どちらも国防色と呼ばれるカーキ色の服となっています。
HBT生地のワンピース(戦後)
1940年代の製作とされ、木綿で作られています。
米軍のHBT(軍服)を仕立て直して作られています。
(HBTとは・・・(Herringbone Blouse and Trousers)[杉あや織り服の略称]
米軍のパラシュート生地で作られたウェディングドレス(戦後)
こちらも1940年代の製作とされ、化学繊維で作られています。
戦後石川市役所ミシン部で作られたドレスといわれています。
(右写真は、結婚届けを出すウエディングドレスを着る沖縄女性とアメリカ人男性)
戦時中
☞作品の見どころ ②
初公開!!戦前沖縄からドイツに送られた絵はがき
この絵はがきは1936年(昭和11)に日独防共協定が結ばれたことを記念して、沖縄の子どもたちからドイツの子どもたちへ送られたものです。
はがきの内容は協定の締結を祝福するものが中心で、戦時色の濃いものとなっています。
他にも那覇の街の様子を伝えるもの、ベルリンオリンピックの話題、宮古に漂着したドイツ商船ロベルトソン号事件の話など、
当時の子どもたちの日常の関心がわかる資料でもあります。
700点近い絵はがきの中からほんの一部をご紹介いたします。
日本の子どもとドイツの子どもが遊んでいる様子を描いた作品(那覇尋常小学校三年生)
ハーケンクロイツ(カギ十字)の旗と日の丸の旗と手を繋ぐ子ども達を描いた作品(那覇尋常高等小学校第二学年)
展示会の詳細は → 「戦後70周年記念展 沖縄戦~あの時の出来事、そして米軍統治~」【展示場所】企画展示室