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展示会一覧

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開催終了 特別展 会期:2015-04-03 (金) 〜 2015-04-29 (水)

ドゥジンとカカン / 王国の漆工芸技術~箔絵・沈金・螺鈿~

 今月は、尚家とグシ(※)宮城家資料の中から、ドゥジンとカカンをご紹介します。

  ドゥジンとカカンは、王国時代に士族女性が礼装の際に着用した琉球独特の衣裳です。
 ドゥジン(胴衣)は、腰丈までの長さの上着で、下にさらに白や赤の無地の胴衣を重ね着しました。カカン(裙・裳)は、下半身に巻くスカートで、全体に細かいプリーツがとられています。
 ドゥジンとカカンは対になり、さらに上に、夏は苧麻で織られた田無、冬は袷衣裳のワタンス(綿衣)を、帯をせず、ゆったりと羽織るように着用しました。

 また、調度品は螺鈿、箔絵、沈金の技術を使用した漆器をご紹介します。
 中でも目を引くのは伊江家資料「黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓」です。沖縄県指定有形文化財に登録されている本品は、王国時代に上級士族家の床の間に飾られた調度品で、上段には香炉を、下段には生花を設えました。
 王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。

※グシ=双かんむりに牛


開催終了 特別展 会期:2015-03-06 (金) 〜 2015-04-01 (水)

桃色地の衣裳 / 王国の漆工芸技術~螺鈿・箔絵・沈金~

 今月は、桃の節句にちなんで、尚家と福地家衣裳の中から桃色地の衣裳をご紹介します。

 琉球で赤系統の色を染めるには、紅花(べにばな)や、蘇芳(すおう)・臙脂(えんじ)・唐朱(とうしゅ)などの天然染料や天然顔料が使われていました。いずれも中国との貿易で得られた高価な輸入品や、栽培が難しいものであったことから、ロイヤルカラーといわれる黄色と共に、赤色を身に付けられるのは王族と一部の上級士族など支配層の人々に限られていました。
 今回ご紹介している資料のひとつ「桃色地格子文様苧麻衣裳(ももいろじこうしもんようちょまいしょう)」は、紅花で染められています。紅花は、王国時代には宮古島周辺などの一部の地域で栽培され、「タラマバナ(多良間花(たらまばな))」と呼ばれて珍重されていました。

 また、調度品は螺鈿、箔絵、沈金の技術を使用した漆器をご紹介します。
 中でも目を引くのは伊江家資料「黒漆菊牡丹螺鈿沈金中央卓」です。沖縄県指定有形文化財に登録されている本品は、王国時代に上級士族家の床の間に飾られた調度品で、上段には香炉を、下段には生花を設えました。
 王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。


開催終了 特別展 会期:2015-02-06 (金) 〜 2015-03-04 (水)

雪が描かれた紅型衣裳 / 王国の漆工芸技術~沈金・堆錦~

 尚家の紅型衣裳の中から、雪が描かれた紅型衣裳をご紹介します。
 亜熱帯性気候で一年を通じて温暖な沖縄では、雪はほとんど降りません。しかし琉球王国時代の紅型衣裳の中には、文様化された雪が描かれているものがあります。
 描かれた雪の文様は、夏物の衣裳に使われていたり、桜や紅葉と共に描かれていたりと、雪の季節感にそぐわない使われ方をされている事があります。
 紅型衣裳の図案は、日本や中国から渡ってきた絵画や染め物を参考にして考案されたといわれています。そのため、琉球では実際の季節感などにとらわれない自由な色づかいや図案になったと考えられています。

 また、調度品は伊江家資料「首里那覇鳥瞰図屏風」をご覧いただきます。王国時代の首里から那覇の風景を描いた鳥瞰図で、沖縄県指定有形文化財とされています。
 漆芸品では、沈金、堆錦の技術を使用した漆器をご紹介します。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。


開催終了 特別展 会期:2015-01-07 (水) 〜 2015-02-04 (水)

王子の衣裳 / 王国の漆工芸技術~沈金・堆錦~

 尚家の衣裳の中から、王子(王家の男子)が着たといわれる衣装をご紹介します。
 琉球王国時代、元服前の王族・上級士族の男子は「若衆(わかしゅう)」と呼ばれ、髪も着物も女性のように美しく装うのが慣わしでした。
 若衆の装束は「若衆装束(ワカシュスガイ)」と言い、振袖(ふりそで)に仕立てた紅型(びんがた)や絣(かすり)などの華やかな着物に、金襴(きんらん)や綸子(りんず)の細帯を前結びにして着用しました。髪は女性のような大きな髷(まげ)に結い、女物の簪(かんざし)を挿しました。
 今回ご紹介している衣裳は、尚家で保管されていた若衆の衣裳です。いずれも振袖に仕立てられ、苧麻(ちょま)や芭蕉(ばしょう)等の厳選された素材で作られていることから、王家の男子が、成人前に着用したものと考えられています。

 また、調度品は伊江家資料「首里那覇鳥瞰図屏風」をご覧いただきます。王国時代の首里から那覇の風景を描いた鳥瞰図で、沖縄県指定有形文化財とされています。
 漆芸品では、沈金、堆錦の技術を使用した漆器をご紹介します。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。


開催終了 企画展 会期:2015-01-07 (水) 〜 2015-03-18 (水)

年の初めの錦絵展 Part2 ~琉球でみる江戸文化の華~

 那覇市歴史博物館では、昨年1月に「年の初めの錦絵展」を開催し、たいへんご好評をいただきました。今年も年明けから第2弾をお送りいたします。
 錦絵は浮世絵とも呼ばれ、多くの色で刷られた木版画のことです。葛飾北斎らが活躍した江戸後期が最盛期として有名ですが、明治以降になってもなお鹿鳴館や西南戦争などの社会的な出来事や流行を知らせるメディアとして、庶民の間では現在の新聞やテレビのような役割を果たしていました。
 今回の企画展では、『真美人』全36枚をはじめ、美人画の錦絵を中心に紹介するとともに、「琉球」を描いた錦絵、東州斉写楽の復刻版の錦絵などを展示します。
 新春を彩る華やかな江戸文化をご覧ください。


開催終了 特別展 会期:2014-11-28 (金) 〜 2014-12-24 (水)

朧型の紅型衣裳 / 王国の漆工芸技術~沈金・箔絵・堆錦~

 尚家の紅型衣裳の中から、現在では作られることの少なくなった「朧型」(おぼろがた)の柄の紅型衣裳をご紹介します。

 今回ご紹介している紅型(びんがた)衣裳は、すべて表地に「朧型(おぼろがた)」という技法が使われています。
 紅型は、布地の上に型紙(かたがみ)を置き、その上からさらに糊(のり)を置いて、色を差して染めます。通常は1枚の型紙を使用して染めますが、朧型(おぼろがた)では型紙を2枚使います。1枚は通常の文様を染める型紙ですが、もう1枚の型紙を加えて地紋(じもん)のように細かい柄を染めることで、複雑で奥行きのある文様を表現することができます。
 この朧型は、糊置きや色差しの手間が通常の倍以上かかり、また技術的にも難しいため、現在ではほとんど作られなくなりました。
 朧型(おぼろがた)の紅型衣裳は、王国時代の紅型職人が、王家の人々のために、技術の粋を尽くして、生み出されたものなのです。

 また、調度品は沈金、箔絵、堆錦の技術を使用した漆器をご紹介します。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。


開催終了 特別展 会期:2014-11-01 (土) 〜 2014-11-26 (水)

王家の男性衣裳 / 王国の漆工芸技術~沈金・箔絵・堆錦~

 11月は尚家の男性が着用したといわれる衣裳3点をご紹介します。

 王国時代の男性の衣裳も、女性同様、身分によって素材や色、柄などが決められていました。国王は最も重要な儀式の際には、唐衣裳という中国から下賜された反物を仕立てた衣裳に玉冠を被りました。
 一方で、身分の高い男性が日常を過ごす際にどのような衣裳を身に付けていたかを示す資料は多くは残っていません。その点で、尚家から伝来した衣裳類は、知られざる王族の日常の姿を垣間見ることが出来る、貴重な資料といえます。
 今回ご紹介する衣裳は、琉球王国最後の国王尚泰が愛好したと伝えられている品です。いずれの衣裳も色や織柄にこだわり、たっぷりとした身幅に仕立てられ、王家ならではの風格を感じさせます。

 また、調度品は沈金、箔絵、堆錦の技術を使用した漆器をご紹介します。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。


開催終了 企画展 会期:2014-11-01 (土) 〜 2014-12-24 (水)

収集60周年記念 翁長良明コレクション展  沖縄への思い

 那覇市内在住の翁長良明氏は、小学1年生の頃に、首里城跡周辺から古銭を拾って以来、今では琉球・沖縄に関するものは、何でも集めているといっても過言ではありません。
 翁長氏は、復帰前の1970年(昭和45)から首里当蔵で「なるみ弁当」を開店し、2007年(平成19)まで続けていました。この間、古銭収集はもとより、壺屋焼などの陶器も集めるようになったといいます。現在では、琉球・沖縄に関するものは美術工芸品から、県産ビールの缶・ポスター、牛乳パック、黒糖の袋まで収集しています。くだらないものに見えても、集めれば、50年後、100年後には貴重な資料になるとの思いからといいます。
 お店閉店後は、那覇市牧志の平和通りに「古美術 なるみ堂」を開業し、これまでに集めたものを販売しています。販売するものと自身のコレクションは全く別といい、販売するものは複数あるものなどで、自身のコレクションは沖縄の宝として、沖縄に残したいと強く語っています。
 今回の企画展では、陶器や一部を除く翁長良明氏のコレクション展を開催します。翁長氏が「沖縄の宝は沖縄に」との思いから収集した貴重な品々を紹介します。
 多岐に渡る蒐集資料の数々をご覧ください。


開催終了 特別展 会期:2014-10-03 (金) 〜 2014-10-29 (水)

白地の紅型衣裳 / 王国の漆工芸技術~堆錦・螺鈿・沈金~

 尚家の紅型衣裳の中から、さわやかな白地の紅型衣裳をご紹介します。

 尚家資料として伝来している紅型衣裳42領(りょう)のうち、15領が白地(しろじ)の衣裳であり、もっとも多い割合となっています。
 紅型の特徴は、その色使いにあります。赤、黄、青、緑など鮮やかな原色同士が組み合わされながらも気品があり、強い太陽の下に咲く南国の花のような生命力を感じさせます。それらの色が一番美しく映える背景として、白という色を選んだと思われます。
 白地を美しく残すためには、紅型職人の高い技術が必要で、広い白地に糊(のり)を均一に置き、余分な色が入らないように染め上げるのに熟練の技が求められました。白地の衣裳は、身分の高い人々のために職人達が特別に手間をかけて作りあげたものでした。
 その白地を背景に、鮮やかな色でいろどられた紅型衣裳は、沖縄の美意識と技術の高さを表しています。

 また、調度品としては堆錦(ついきん)や螺鈿(らでん)、沈金(ちんきん)の技法を用いた漆芸品をご紹介しています。王国時代の精緻な漆工芸をお楽しみください。